「AZEL −PANZER DRAGOON RPG−」について


 「パンドラ」シリーズで、多分一番好きなのが「アゼル」です。「ツヴァイ」にハマって「元祖」をクリアしてから、暫くしてチーム・アンドロメダが何とRPG版を製作中と知った時はスゴ〜〜〜〜〜〜く嬉しかったです! それからかなり待ちに待ちました。アホ思い出としては、発売日をてっきり1月17日だかと勘違いしてて、実は29日とわかった時、待つ時間が伸びた…とガックリしたという話があったりします。
 ともかく、「アゼル」は初めて発売日当日(1998年1月29日)に入手したソフトなのです。

 私の中で「アゼル」を超える RPG は未だありません。…な〜んて偉そうに言う以前に『有名なRPG』はあまりやってないんでした(有名所「F・F」は「VII」と「VIII」しか知らないし「D・Q」は全くやったことナイです)。大体、今までにゲーム自体もそう沢山やってる方じゃないですしね…。
 ともかく、「アゼル」のスケールのデカさとスピード感…、シナリオ、システム、音楽、世界観、登場人物、美術、等々…、それらの何もかもが私好みなんです。アイテム入手時の何とも言えないあの音! ウィンドゥのデザインや書体! ホントに単に個人的好みに合ってるってだけなんですが、全てたまらないものがあるんです。
 イラスト描いてる方(横田克己さん)の絵も大好きです。雰囲気があるし、何より、ちゃんと『人間』を描ける方だと思うので。本気で画集みたいのほしかったです…。って、今でもほしいですが(アナログ/デジタル問わず)。

 そして「アゼル」は、やってる途中、実に色んな何とも言えない気持ちにさせてくれました。例えば、
【ゾアの街がフッ飛んだ時… 親切にしてくれた人達を守りきれなかった自分の無力さ加減】【明らかに人間が乗ってるとわかってる大小の飛行物体(?)を撃墜する時の複雑な気分】。このふたつは特に、私の普段の日常生活では絶対味わえないですね…。ほかに、【禁止区域でアゼルに会った時の、イキナリ嫌われてるんか〜!? という驚き&情けなさ(?)】【ウルの地下に墜っこちて、アゼルとふたりでウロウロする羽目になった時の妙に穏やかな心地良さ(ウルの地下で聴けるBGMは、ひんやりと落ち着いたような感じがあそこの雰囲気にピッタリで大好きです…)】【利用されてるとわかってても話に乗らなけりゃならなかった時のウンザリ感】【←とは違って、人から頼りにされてドラゴンで飛び立つ時の爽快感・優越感・責任感】【アゼルに「必ず戻る」と約束した時の、ホントに守れんのかァ〜?という不安感】等々…。
 全ての台詞が音声付き、という臨場感のせいもあると思うけど、本当に『映画の中に自分が入って行動してる』気になる、不思議なゲームでした。

 ところで、OPでは登場人物はパンツァー語を喋ってますよね。そしてエッジが水に墜ちて、その後気付いてからは、全部日本語の会話になりますよね。…って事は、プレイヤーがエッジの中に入って同化したから、『プレイヤーにもパンツァー世界で話してる言葉を理解出来る様になった』ってことですよね? そしてEDになると、また登場人物の言葉はパンツァー語に戻ってますよね。それはEDの直前にプレイヤーがエッジから離れるイベント(?)があったから、EDではもう『プレイヤーにはパンツァー語を理解出来なくなってる』ってことなんですよね? そういうこだわりが細かくて好きです。
 ただ、もしかして… エッジは撃たれたあの時に実はすでに死んじゃってて、プレイヤーが同化してたから活動出来てたのであって、プレイヤーが離れたら今度こそホントに死んじゃうんじゃ…? というオソロシイ疑問がクリア後からずっと私の中にあります。まァ『そういう設定』は絶対になかったと思いますが。…あったら怖いよ〜!! でも、もし『そう』だったら、アゼルとの約束は守れない事になるけど、今度こそドラゴンと一緒に逝ける(?)かなァ… それはそれで悪くはないな… とか思います。だって今までの「パンドラ」はいっつもドラゴンに置いてかれちゃって凄く寂しかったから。

 こだわりと言えば、GDを音楽再生しようとした時に、ちゃんと主要登場人物の声で注意されるってわかった時には、あまりの細かさにたまげてました! しかもちゃんとキャラに合った感じになってて、エッジの妙に低姿勢な感じのは別に謝らんでも… とツッ込みたくなるし、初期風アゼルに怒られてるっぽいのには思わず謝りたくなるし、クレイメンのは例の如く高圧的でこんにゃろ…と思わされ、後期風アゼルのは丁寧で柔らかい印象なんですよね。それぞれちゃんと『らしさ』が滲み出てる辺りがスゴいです。細かすぎ。

 登場人物では、パエットが大好きなんです(あのテーマ曲もイカす!)。彼に関してはツッ込み所も沢山あって、とても楽しかったです。パエットは猫性格なので、私好みで羨ましいです(猫性格というのは『やりたい事しかやらない=逆に信用出来る』てな感じで、私は猫のそういう所が大好きなので)。色々親切にしてくれてありがたかったなァ。一度ドラゴンに乗せてあげたかったです。ゾアの街を守りきれなかった事、ホントに申し訳ないと思いました。ベゼルとは兄弟にみたいに仲良さそうだったのが微笑ましくて好きでした。ふたりの会話を何度も遠くから聞いたっけ…。ベゼルが死んじゃった時、やっぱ私のせいかな…と思えて辛かったです。シーカーの里では一時期落ち込んだりしたみたいだけど、結局、自分なりに生きてくと決心してたので、良かった…と思いました。最後に別れる時「塔へ行く」と話したのに大して心配してくれなかったのも、相変わらずだなァと嬉しくなりました(←嬉しいんか〜!!)。
 それにしても… ゾアの街がフッ飛んだ時パエット死んじゃったと思って泣きましたよ〜! あまりのショックに、その後シーカーの里に行かないままゲーム中断して寝てしまい、大層夢見が悪かったです(ゴメンよ私のせいで〜とか大いにうなされた)。サッサとシーカーの里に行ってれば良かったのに!

 ランディの日記の存在も嬉しかったです。「いつの日か、ラギは力を取り戻して大空に帰っていくだろう。そして、その背中には、たぶん僕ではない誰かが乗っているだろう。でも、僕はそれを悲しまない。」を読んで泣けました。ランディはラギが幸せなら自分は満足なんだ… ってことをひしひし感じたからです。

 “Sona mi areru ec sansitu (其は聖なる御使いなりや)”も大好きなんで、歌詞を暗記しました。英語の歌詞を覚えるのには割と自信があったのですが、パンツァー語は全く馴染みがなかった(←当たり前だ!)ので、モノスゴい苦労しまくったのが印象深いです(単なる自己満足ですトホホ)。でもあれを聴くと未だに、クリアした時の何となくもの寂しい気持ちが思い出されるのでした…。

[3/30/03]



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